広報やない平成24年3月8日号(P4~5)
特定健診を受けて生活習慣病を予防しましょう
高血圧症や糖尿病、脂質異常症などは自覚症状がないままに動脈硬化を進行させ、心臓病や脳卒中などの重大な病気を引き起こします。
しかし、これらは生活習慣の改善によって予防することができます。そのためにも特定健診を受けて自分の健康状態の把握に努めましょう。
●問い合わせ 健康増進課 電話(22)2111内線159
■メタボリックシンドロームとは
内臓脂肪に加え、「高血糖」「高血圧」「脂質異常」といった生活習慣病になる危険因子を併せもっている状態です。次の項目が当てはまる場合、メタボリックシンドロームのおそれがあります。
▼腹囲が、男性で85cm以上、女性で90cm以上
▼中性脂肪値が高い、HDLコレステロール値が低い
▼高血糖の状態である
▼ストレス状態が続いている
▼たばこを吸っている
■特定健診とは
特定健診は特定健康診査の略称で、40~74歳の医療保険に加入している人(妊婦等を除く)が対象です。その目的は、内臓脂肪の蓄積(メタボリックシンドローム)による生活習慣病の予防と早期発見です。特定健診を毎年受診して健診結果に変化がないか検査をしてみましょう。
ただし、糖尿病、高血圧症および脂質異常症で服薬中の人は、主治医にご相談ください。
■特定保健指導とは
特定健診を受けた人の中から、メタボリックシンドロームのリスクの数などを総合して、生活習慣病の発症リスクが高く、生活習慣の改善による予防効果が期待できる人を抽出します。特定保健指導では、これらの人を対象に、生活習慣を改善するための支援を行います。リスクの度合いにより、「動機づけ支援」「積極的支援」に分けられます(下図(2))。
健診は受けた後が肝心です
(1)異常なしの人
年に1回は特定健診または人間ドックを受けましょう
※糖尿病、高血圧症、脂質異常症で服薬中の人は医師にご相談ください
(2)メタボリックシンドローム予備群・該当の人
生活習慣病の予防のため特定保健指導を受けましょう
▼動機づけ支援(リスクが出始めた人)
▼積極的支援(リスクが重なっている人)
(3)再検査、要精密、要医療、治療中の人
医師にご相談ください
特定保健指導を受けた人の体験談 (55歳男性)
ある日、特定保健指導の通知が届きました。健康診断の結果からは、特に悪いところは見当たらず、健康であると思っていました。なぜ、通知がきたのかわからないまま、恐る恐る見てみると、腹囲がメタボリックシンドロームの診断基準となる85cmであったため、特定保健指導の対象になったのでした。
確かに少しずつ体重は増えていましたが、私は週に5日は1日に8千歩を歩いていたので、メタボリックシンドロームと判断されるとは思っていませんでした。しかし、意を決して医療機関へ行くことにしました。そこでは、管理栄養士から直接指導を受け、保健指導が完了する6か月後の目標体重と、自分で80%程度はできると思う毎月の目標を3つ決めました。
それから6か月間にわたって保健指導による栄養バランスを考えた食事制限と、脂肪を減らして筋力をつけるための適度な運動を続けました。
そして6か月後、保健指導を受ける前と比べ体重は6・5kg、腹囲は10cm減少しました。指導の中で1本2kgのダンベルを使用し、持った時にまあまあ重いなあと思いました。その3本分の重さが自分の体から無くなったのかと思うと、これまで足にかなりの負担を掛けていたことを実感しました。体重が減少したことで体が軽くなり、楽に動かすことができるようになりました。またある時、ショーウインドウに映った全身を見た時、ほっそりとした体であったため、まるで他人の体を見ているような思いがして、しばらく眺めていました。
今回の特定保健指導では、無理のない目標を持って取組みを継続させたため、成果が出たのだと思います。今後は、指導を受けた内容を忘れずに良い生活習慣を続けていきたいと思います。
55歳男性 身長164cm
指導前 指導後
体重(kg) 66.0kg 59.5kg
腹囲(cm) 85.0cm 75.0cm
血圧(mmHg) 131mmHg/87mmHg 110mmHg/60mmHg
目標
(1)間食を少なくする
(2)1日の摂取カロリー(1,800キロカロリー)を守る
(3)1日1万歩は歩く
生活習慣を改善する
教室のご案内
ストレッチ教室 「のびのびタイム」
場 所 周東総合病院 玄関棟2階 多目的教室
日 程 毎月 第2・4火曜日15時~16時
予約等 不要、保険証不要
費 用 50円(お茶、コーヒー代含む)
内 容
(1)いすに座ってできるストレッチ体操(講師:保健師など)
(2)床に座ってできるストレッチ体操(講師:理学療法士など)
その他
特定保健指導の対象でない人でも生活習慣を改善するために参加できます
参加者の声:ひとりで運動していた時よりもみなさんと一緒に汗をかくことができてとても楽しいです。(60代女性)
問い合わせ 周東総合病院 健康管理センター保健師 電話(22)3456(代表)