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広報やない令和3年12月9日号テキスト版01

更新日:2021年12月9日更新 印刷ページ表示

広報やない令和3年12月9日号(P2~7)

年末年始の主な業務の休みは12月29日水曜日~令和4年1月3日月曜日です
●問い合わせ 総務課 電話22-2111内線432


ごみの収集

▼12月31日金曜日はごみの持ち込みができません。
▼年末年始は通常と収集日・受付時間等が異なる場合があります。
▼「定期収集」に関する問い合わせ 市民生活課 電話22-2111内線165,166
「ごみの収集」の日程表はPDF版または音訳版でご確認ください。


主な業務一覧 詳しくは問い合わせてください。(市役所本庁閉庁時の連絡先/電話22-2116)
「主な業務一覧」はPDF版または音訳版でご確認ください。


年末年始かかりつけ医の診療予定を確認しておきましょう
●問い合わせ 市保健センター 電話23-1190

「年末年始の診療予定」はPDF版または音訳版でご確認ください。

休日夜間応急診療所の年末年始の診療

■12月30日木曜日~令和4年1月3日月曜日
 /9時~12時 (受付11時30分まで), 13時~17時(受付16時30分まで)
※12月28日火曜日、29日水曜日、1月4日火曜日の診療時間は
 19時~22時(受付21時30分まで)。
▼受診の際は、年末年始に限らず必ず事前に電話で連絡してください。
▼発熱症状のある人は車内で診察を行いますので、可能な限り自家用車で来院してください。診療所到着後は、駐車場から再度電話連絡の上、車内で待機してスタッフの指示をお待ちください。

■利用にあたってのお願い

(1)年末年始は休診する医療機関が多くなります。かかりつけ医の診療日を確認し、早めの受診を心がけましょう。
(2)受診の際は必ずマスクを着用し、スタッフの指示に従ってください。
(3)年末年始は多くの患者さんが受診されます。待ち時間が長くなることがありますのでご了承ください。
●問い合わせ
 休日夜間応急診療所 電話22-9001(診療時間内のみ)
 市保健センター 電話23-1190(平日8時30分~17時15分・年末年始休業)

 

特集 1人1台タブレットが学びを変えています

 

柳井市の小・中学校では、本年度からすべての児童生徒が「1人1台タブレット」を活用して学習を行っています。これは文部科学省の方針に沿った教育のICT化の一環です。 今号では、その推進役として結成された、柳井市ICT活用推進プロジェクトチーム(通称:YIP)の皆さんのお話を通して、変わりつつある学校の様子をお伝えします。
●問い合わせ 学校教育課 電話22-2111内線323

導入台数 約2,300台
※ICT…通信技術を活用したコミュニケーションのことで、タブレットやスマートフォンを使うだけでなく、インターネットを活用して知識や情報を共有することを指します。


「1人1台タブレット」のねらい

個別最適な学び」と「協働的な学び」の充実が、1人1台タブレットを導入する大きなねらいです。
○「個別最適な学び」 学習進度や理解に合わせ、個々の長所を伸ばし、苦手なところを克服していく学習です。例えば個別学習ドリルを使うことで、解いた履歴から傾向をつかんで学習を進めたり、知りたいときにヒントを得たりして、学習の個性化を図ることができます。
○「協働的な学び」 データや資料などを児童生徒同士が共有し、課題解決への意見を出し合うスタイルの学習です。例えば理科の学習で顕微鏡を用いる際に、接眼部分にタブレットのカメラを取り付けグループで画像を共有することで、より充実した話し合いができるようになります。


柳井市ICT活用推進プロジェクトチーム

小・中学校にタブレットの活用情報の発信やアプリの活用方法などの提案を行うチームです。以下の6人で構成されています。
○小・中学校を回って授業力向上を支援する教頭2人(柳井小:茂田教頭、柳井中:貴舩教頭)
○県主催の研修を受講するなど専門性の高い知識をもつ先生3人(新庄小:珠山先生、柳井中:國信先生、柳井小:上田先生)
○事務局として情報の発信役となる市教育委員会指導主事1人


小学校でのタブレットの活用

柳井小学校 茂田 幸恵 教頭

タブレットで、児童はより意欲的に学習に取り組んでいます

各校でタブレットの活用が進んでいます。体育の時間には、自分たちの動きをタブレットで撮影し、スロー再生機能を使って細かな動きを確認するという使い方が広く見られるようになりました。これまでの学習と大きく違う点は、タブレット同士がインターネット上でつながり、画面上で友だちの学びを見ることができる点です。新しい視点を得ることが刺激となっているようで、タブレットに対する子どもたちの意識が「使ってみたい」から、「もっと使いたい」に変わってきています。

書くことも大切にしながらタブレットを日常に

授業中、いつもタブレットを使っているわけではありません。鉛筆やノートとの使い分けにも気を付けています。ある先生は情報収集や調べたことをまとめる活動はタブレットで行い、その後の話し合いはノートや黒板に書いて進める、といった使い分けをしています。タブレットの持つ「何度も簡単にやり直せる」「離れた場所でもやりとりができる」などの利点を生かして、書くことも大切にしながら、タブレットを鉛筆やノートと同じように日常的な学習道具の一つに近づけていけたらと考えています。

撮影した動画で動きを確認する児童たち。このように動画を見ながら意見を出し合うことで、新たな気づきが生まれます。


中学校でのタブレットの活用

柳井中学校 貴舩 光 教頭

「個別最適な学び」が可能になってきています

「個別最適な学び」を多くの場面で実感しています。例えば家庭科の授業で編み物の練習をする際、これまでは指導する先生が教室内を回りながら困っている生徒のそばに行って、一人ひとりに直接手本を示していました。しかしタブレットの活用により、一人ひとりがお手本動画を繰り返し見ながら自分のペースで練習し、上達していくようになりました。他の教科でも同じように、従来の指導方法に加えて、各自の理解度に合わせて学習を進めることが可能になってきています。

生徒の学びの可能性を広げています

ある中学校では、美術部の生徒がタブレットを使った創作活動として「電子紙芝居」作りに取り組んでいました。絵を描く専用アプリはアナログな描き方に比べ、色や線を瞬時に変えたり、デジタル加工の効果を試したりできる便利さがあり、完成度の高い作品に仕上がりました。作品は文化祭で上映され、さらに来春予定されている市内のイベント「やない白壁花香遊」でも発表予定です。タブレット活用の成果が学校の外にも広がってきています。

専用アプリで電子紙芝居作りに取り組む美術部の生徒。「上達すればするほど、思いどおりの高度な絵が描ける」と好評です。


タブレットならではの協働的な学び

新庄小学校 珠山 源章 先生

複数の画面上で同時操作が可能です

タブレットはインターネットにつながっているので、入力したものは同時に複数の画面で共有、編集することができます。グループで意見を出し合う際に、付せんを貼り合うホワイトボードとして使ったり、役割分担して発表資料を完成させたりするなどの協働的な学びがタブレット上で可能です。

小学校低学年でもタブレットを使って学習しています

私は2年生の担任をしていますが、アプリによっては低学年には分かりづらい、難しい漢字表記や操作の複雑なものがあり、当初は苦労もありました。しかし、子どもたちはどんどん操作を習得していき、今ではお互いに教え合うまでに進歩しています。例えば算数の授業では、画面上で図や絵を動かしたり、書き込んだりしながら自分の考えを説明する場面がありました。こうした協働的な学びにさらに力を注いでいきたいです。

自分の意見をタブレットを使いながら説明。「説明がよく分かったよ」とほめられて、さらに見せ方を工夫する様子が見られています。


タブレットを使って授業改善

柳井中学校 國信 彩 先生

コロナ禍でタブレットが活躍しました

新型コロナウイルス感染症は学校現場にさまざまな影響を及ぼしました。私は英語を担当していますが、マスクをしているため生徒の単語の発音が確認しづらく、また感染症対策として、学習プリントの配布時にも生徒同士の接触の機会を減らす配慮が必要でした。しかし、タブレットを活用することで、録音機能のあるアプリを使った発音の確認やアプリ上で学習プリントの配布・回収が可能になるなど、コロナ禍においても効果的な学習ができています。

海外の人とリアルタイムで交流しました

新型コロナウイルスの影響で直接的なコミュニケーションが制限される中、オンライン上で交流してはどうかと、教室と外の世界をつなげる試みが始まっています。ある先生はオンライン会議のアプリを使って、カナダに住む知人と交流する授業を行いました。生徒は慣れない英会話に戸惑いながらも積極的に交流し、日本との違いや共通点を実感することができました。

タブレットを通してカナダの人と交流する様子。生徒は身振り手振りを交えて一生懸命話し、「海外の人と会話できることがすごいと思った」「海外の人の発音を初めて聞いたので聞き取りづらいところもあったけど、よい経験になった」などの感想が聞かれました。


タブレットを使って家庭学習

柳井小学校 上田 かおり 先生

タブレットを使った宿題を出しています

まずはタブレットに慣れてもらうため、取り組みやすい宿題を出しています。例えば、「自宅で小数や図形を見つけて写真を撮り、写真上にコメントを書き込んで提出する」といったタブレットの活用ならではの宿題です。子どもたちには新鮮に感じられたようで、意欲的に取り組んでいました。

家庭では楽しみながら、一緒に取り組むことをおすすめします

タブレットでの家庭学習というと、保護者の皆さんは学習に取り組む子どもとどう接すればよいのか戸惑うことがあると思います。私には小学生の子どもがいますが、先日は「朗読劇を練習している動画を家族に見せ、感想をもらう様子をタブレットで撮る」という宿題が出ていました。家族で動画を見た後、感想をどのように収録するかという話になり、人形を登場させ家族は声で出演するやり方をしてみました。このように親子のコミュニケーションが生まれることもタブレットの魅力の1つなのかもしれません。

タブレットを持ち帰り、漢字学習を行う児童。タブレット専用のペンを使って、紙に文字を書くようにタブレットの画面上に文字を書くことができます。


情報モラル教育も行っています

タブレットを活用した授業と並行して、情報モラル教育を行っています。学校からは「タブレット上で他者とやりとりすることを通して、危険を回避し責任ある行動をとろうとする態度が身に付いてきている」という声が届いています。また、タブレットを使ったインターネット上のやりとりでは、情報漏えいなどインターネットならではのトラブルも想定されます。そのため各学校では、参観日にパスワードの設定を親子で体験する時間を設けるなど、家庭と連携して情報モラルを高めています。


先生も学習しています

タブレットを活用した授業の実施に合わせて、各学校で校内研修が行われています。また、他の小・中学校の公開授業に出かけて学び合う学校間の交流も行われ、タブレットを活用するアイデアの共有が図られています。さらに、従来は集まって行っていた会議をオンラインで行い操作に慣れるなど、オンラインによる授業への準備も進められています。


これまでの教育とICTの効果的な組み合わせを

1人1台タブレットの導入は、これまで行ってきた教育の蓄積にICTを効果的に組み合わせて、子どもたちと先生の力を最大限に引き出すことをめざしています。柳井市で推進している「スクール・コミュニティ」による教育のまちづくりに、ICTを活用した教育を組み合わせれば、子どもたちにとってどのような新しい学びが生まれるのでしょうか。学校発の新しい動きに、今後も注目してください。