広報やない令和4年6月9日号(P2~11)
特集 守るちから
いつ発生するか分からない災害に備える力には、自分や家族を自身で守る自助、地域で協力して助け合う共助、市や消防などによる公助があります。今号では、「公助」として地域を守る柳井地区広域消防組合と柳井市消防団で活動する皆さんの話を通して、いざというときの備えについて考えていきます。
●問い合わせ 危機管理課 電話22-2111内線491
柳井地区広域消防組合
○管轄区域 柳井市・周防大島町・上関町・平生町
○体 制 1署5出張所
○職 員 数 141人(平均年齢36.6歳)
○車 両 ▼消防車両 22台/▼救急車両 7台
○令和3年出動件数(市内のみ)
▼火災 13件/▼救急 1,455件/▼救助 20件
使命
火災や救急はもちろん自然災害などの際にも出動し、住民を守る柳井地区広域消防組合の職員。その使命は何と言っても住民の命を守ること。その使命を果たすため、職員は日頃から訓練と準備を怠りません。
柳井地区広域消防組合 通信指令室
河谷 武彦 さん
「はい、119番消防です。火事ですか?救急ですか?」通報を受ける通信指令室の河谷さん。24時間、通報を受けられるよう備えています。
消火・救命活動の第一歩
119番通報は火災や救急などに対応する最初の一歩です。消防と聞くと、多くの人は消火活動や救命活動を思い浮かべると思いますが、そうした活動は通信指令室で通報を受け、出動指令を出すことから始まります。通報内容に基づき正確かつ迅速に出動指令を出す際には、何よりも命の重みを感じています。
言葉による人命救助
通報者との言葉のみでのやりとりには、状況を予測しながら把握する難しさがあります。また通報者は慌てていることが多いため、落ち着いた口調で語りかけることを心掛けています。現場に行くことはありませんが、「人命最優先」の思いを胸に、言葉の力で人命救助の一翼を担っています。
柳井地区広域消防組合 小隊長
岩永 光司 さん
小隊長として約15人の隊員を率いる岩永さん。使命感を強くした若い頃の体験とコロナ禍での消防の在り方を語りました。
コロナ禍でも欠かさない訓練
出動指令を受けた瞬間、全員に緊張が走ります。そんな時でも冷静に活動するためには、日々の訓練が欠かせません。コロナ禍だからこそ、より住民に安心を届けたいという気持ちを強く持って訓練に取り組んでいます。
「住民の命を守りたい」思いを強くした瞬間
消防署に入って間もない頃、深夜に火災発生現場に出動しました。消火活動は長時間に及び、鎮火した頃には夜明けを迎えていました。署へ戻ろうとした時、近所の人から「長時間お疲れ様でした」とねぎらいの言葉とともにおにぎりの差し入れをいただきました。温かな気持ちに触れ、住民の命を守りたいとの思いを強くした瞬間でした。
柳井地区広域消防組合 柳井消防署長
杉本 博和 さん
「助けを求める住民を絶対に助けたい。24時間365日、住民の安心・安全を守る職員にはその思いがあります」そう話す柳井消防署長の杉本さんは、消防団を含めたチームで災害に対応する大切さを力説します。
どんなときでも住民を守るために
火災や救急現場の最前線で活動する際、ときには目を背けたくなる現場もあります。そうした時にも任務を全うできるよう、私たちは日々知識や技術の向上に努めています。助けを求める人たちを守る、それが私たちの使命だからです。
チーム力を大切に
災害が発生すると、通信指令室、消防隊、救急隊などあらゆる職員や部隊がチームとして対応に当たりますが、災害の規模が大きい場合、消防署の力だけでは対処できない場合があります。そのため、特に消防団との連携を大切にしており、火災防御訓練や救命講習を定期的に行うなど火災現場で迅速に協力して活動できるよう準備しています。
誇り
普段は自営業や会社員などそれぞれの職業に従事しながら、火災や災害時には地域を守る力として現場に駆け付ける消防団員。団内での立場も経験も異なる団員たちの話に共通することは、「地域を守る」ことに高い誇りを持って活動していることでした。
柳井市消防団 団長
藤川 祐治 さん
先輩たちの思いを引き継いで
「自分たちの地域は自分たちで守る」との思いでこれまで多くの先輩が地域を守ってきました。今は私たちがその思いを引き継いで活動しており、それが誇りにつながっているのです。
常に緊張感を持って
初めて出動した火災現場では、緊張で頭が真っ白になりました。以降さまざまな現場で活動しましたが、少しでも気を緩めると自分だけでなく市民や団員を危険な目に合わせてしまうことになります。だからこそ、常に初めての現場で経験した緊張感を忘れず活動しています。
柳井市消防団 伊保庄分団長
吉永 忍 さん
消防団員はいつ出動するか分かりません。だからこそ、伊保庄分団で分団長として団員を率いる吉永さんには、大切にしている思いと心掛けていることがあります。
感謝の気持ちを忘れない
消防団は出動の指示があれば、たとえ仕事中や家族との団らん中であっても現場に向かいます。それは職場や家族の理解があるからこそできることです。私は職場の人たちやその家族に対して、感謝の気持ちを忘れたことはありません。
日々の備えで地域を守る
いつ発生するか分からない火災や災害に備え、定期的に消火栓や防火水槽などの点検を行っています。また地域の運動会では放水の実演を行い、地域の皆さんに日頃から火災などに備える大切さを伝えています。
若手団員 活躍中
消防団では幅広い年齢層の人たちが活躍しています。ここでは入団して3~5年目の若手の団員に、入団のきっかけとやりがいについて聞きました。
父の姿が入団のきっかけ
余田分団 酒谷 剛 さん(写真左)
消防団に所属していた父の姿を幼少期から見てきたので、入団は自然なことと感じていました。父と同じように自分にもできることがあるのではと思い、入団を決意しました。
地域を守ることがやりがいに
柳井分団 芦本 直輝 さん(写真中央)
活動を通して地域を守る大変さを知り、これまで多くの人に守られてきたことに気付かされました。今では自身が地域を守る立場になり、やりがいを感じています。
世代を超えてともに活動
大畠分団 大本 猛流 さん(写真右)
消防団に入団してから世代の違う人たちと交流することが増えました。そうした人と一緒になって、地域の安心・安全を守ることに誇りを感じています。
柳井市消防団
○管轄区域 柳井市全域
○分 団 数 9分団
○団 員 数 424人
○消防車両 49台
○令和3年出動件数 79件
消防団員を募集しています
一緒に活動する団員を随時募集しています。詳しくは危機管理課に問い合わせてください。
雨の多い季節になりました
-6月は土砂災害防止月間-
備える
近年、全国各地で豪雨による河川の氾濫や浸水害、土砂災害などの被害が多発しています。平成30年7月豪雨の際、そうした現場で活動した柳井地区広域消防組合職員と柳井市消防団員の話に共通していたことは、「事前の備えの大切さ」でした。
柳井地区広域消防組合 総務課
杉 郁弥 さん
甚大な被害が発生した広島市で緊急消防援助隊として活動した杉さん。活動を通して、災害の恐ろしさを肌で感じたと言います。
想像を超える厳しい状況を目の当たりに
現場に到着した瞬間、土砂に埋もれた家や流れてきた大木など、想像をはるかに超える厳しい光景が目に飛び込んできました。さらなる土砂の崩落などの二次災害の恐れもある中、行方不明者の捜索を行いました。
事前の備えと早めの行動を
災害現場を目の当たりにして感じたことは、土砂災害は一瞬にして何もかも奪ってしまうということです。一方で、早めに避難をしていれば、助かった命があったのではないでしょうか。だからこそ住民の皆さんには、事前にハザードマップなどで自分の住む地域の危険箇所を把握し、早めに避難できるよう避難先を家族や地域で話し合ってほしいと思います。
柳井市消防団 日積分団
秋森 幸司 さん
日積分団に所属する秋森さんは、地域の民家を水害から守るために出動しました。その活動を通して、災害に備えるための啓発に力を入れたいと意気込みます。
災害と無縁な場所はない
柳井市は気候が良く災害とは無縁な場所だと心のどこかで安心していましたが、豪雨に遭遇し、民家の浸水を防ぐため土のうを積み続けました。水の威力は想像以上でその恐ろしさをよく覚えています。
災害発生後にできることの少なさを痛感
これまでも日頃から災害に備えるよう呼びかけなどを行ってきましたが、災害発生後にできることの少なさを痛感したことから、備えの大切さを再認識しました。今後は事前の備えと早めの避難の大切さをしっかりと伝えていきたいです。
市危機管理課
河村 健次 主査
(柳井地区広域消防組合から派遣)
柳井地区広域消防組合から市へ派遣され、消防職員ならではの視点で業務に勤しむ河村主査。プライベートでも防災士として地域で防災学習を行うなど、公私にわたりいざという時のために備えることの大切さを伝え続けています。
命の大切さと真摯に向き合う
以前参観した小学校の防災授業で、先生が子どもたちにこんな質問をしました。「公園で遊んでいるときに大きな地震がありました。津波が来るかもしれません。どこに逃げますか?」子どもたちは一斉に意見を出し合いました。「ここまで歩いて行けるよね」「ここは橋が崩れているかも」「津波が来るまでに逃げられるかな」-。正解はとにかく自分の命を守ること。どうすれば本当に命を守れるのか、その答えを探すために危険を予測し、考え、意見を出し合う姿に、大人こそ子どもたちを見習わなければいけないのではないか、私たちが思っている以上に子どもたちは命の大切さを分かっているのではないかと考えさせられました。
「他人事」から「自分事」へ
市民を守るために日々訓練に励み、火災や救命活動、災害時などでは現場の最前線に赴く消防職員や消防団員。しかし大規模災害の際には、消防に限らず県や市、警察、自衛隊などの「公助」だけでは対応できないことがあります。誰かが助けてくれる、自分だけは大丈夫。そうした「他人事」の考えではなく、「自分事」として自分や家族の命をどうすれば守れるか考えることが大切です。
「まさか」ではなく「もしも」を作る
災害はときに想像をはるかに超える力で襲ってきます。「まさか」と思った時には既に自分や家族に危険が迫っているかもしれません。いざという時に命を守るため、1日のうちたった1分、「もしも」を考える時間を作ってみてください。もしも就寝時に大雨が降ったとしたらどうしますか。もしも夕食時に大地震が発生したらどうしますか。家族構成や住環境が異なるため、答えは人それぞれ異なります。それでもわずかな時間、災害について考えることでいざという時の備えが必ず見えてくるはずです。
避難指示で必ず避難 警戒レベル4
▼市から警戒レベル4「避難指示」が発令されたら、危険な場所から必ず避難してください。
▼避難に時間のかかる高齢者や障がいのある人などは、警戒レベル3「高齢者等避難」で危険な場所から避難しましょう。
▼市が災害の状況を確実に把握できるものではないなどの理由から、警戒レベル5は必ず発令される情報ではありません。
※警戒レベルの詳細はPDF版または音訳版で確認してください。
やない暮らし応援買物券とやない子ども応援買物券を発行します
利用期間(共通) 7月19日火曜日~10月31日月曜日
問い合わせ
●やない暮らし応援買物券 商工観光課 電話22-2111内線363
●やない子ども応援買物券 こどもサポート課 電話22-2111内線181
やない暮らし応援買物券
購入引換券を郵送(7月上旬発送予定) 全市民対象
新型コロナウイルス感染症の影響により冷え込んだ地域経済の活性化を図るため、「やない暮らし応援買物券」を発行します。
【対象者】令和4年7月1日時点で市に住民登録がある人
【販売額】1人につき18,000円分(販売価格10,000円)
■買物券内訳
(1)共通券=10,000円分
⇒ すべての買物券取扱店で使用可
(2)小規模店※専用券=5,000円分
⇒ 買物券取扱店のうち小規模店※で使用可
※小規模店…売場面積が1,000平方メートル未満の店舗
(3)飲食店※専用券=3,000円分
⇒ 買物券取扱店のうち飲食店※で使用可
※飲食店…レストランなど調理した飲食物を店内で食べる店舗
○販売期間 7月19日火曜日~8月31日水曜日までの平日
※8月21日日曜日のみ市役所1階ロビーで販売します。
○販売場所 市内各郵便局、市西平郡連絡所
○購入方法 上記販売場所に次の書類を持参して購入してください。
▼購入引換券
▼本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)
▼購入代金
ご注意ください
▼購入引換券を紛失した場合、再発行は行いません。
▼買物券の二次販売は行いません。
やない子ども応援買物券
買物券を郵送(7月中旬発送予定) 18歳までの子ども対象
新型コロナウイルス感染症の影響を受ける子育て世帯を支援するため、「やない子ども応援買物券」を配布します。
【対象者】平成16年4月2日以降に生まれた18歳までの子どもで、令和4年7月1日時点で市に住民登録がある人
【配布額】1人当たり10,000円分
■買物券内訳
(1)共通券=5,000円分
⇒ すべての買物券取扱店で使用可
(2)小規模店※専用券=5,000円分
⇒ 買物券取扱店のうち小規模店※で使用可
※小規模店…売場面積が1,000平方メートル未満の店舗
両買物券の概要はこちらで確認できます
事業者の皆さんへ 買物券取扱店は随時募集中です
○対象 市内に事業所または店舗があり新型コロ ナウイルス感染症対策を実施している事業者
申込後、取扱店ポスター、見本券、換金請求書などを送付します。詳しくは商工観光課へ問い合わせてください。
特殊詐欺や個人情報の詐欺にご注意を
買物券事業を装った詐欺にご注意ください。
市が次の事項を行うことはありません。
▼手数料などの振り込みを求めること
▼ATMの操作を依頼すること
▼個人情報を電話や訪問により照会すること
●特殊詐欺などの相談 柳井地区広域消費生活センター(商工観光課内)
電話22-2125(直通)
Pick UP
子ども医療費助成制度を拡充します
子育て環境のさらなる充実を図るため、これまで医療費の助成を受けられなかった中学生の通院、高校生等の通院・入院に対し、保険適用の自己負担額を助成します。対象者には、案内文書と申請書を送付します。
●問い合わせ こどもサポート課 電話22-2111内線187
通院・入院の医療費を助成/所得制限なし
中学生への助成
◆助成開始 8月1日月曜日(8月診療分)から
○申請時に必要なもの 対象の中学生の健康保険等の被保険者証(写し可)、申請者(被保険者)の本人確認ができるもの
※現在医療費助成(中学生用)の受給者証をお持ちの人も申請が必要です。
○申請期間 6月20日月曜日~7月29日金曜日
※8月以降に申請した場合、申請月の初日から助成を開始します。
高校生等への助成
◆助成開始 10月1日土曜日(10月診療分)から
○申請時に必要なもの 対象の高校生等の健康保険等の被保険者証(写し可)、申請者(被保険者)の本人確認ができるもの
○申請期間 8月22日月曜日~9月30日金曜日
※10月以降に申請した場合、申請月の初日から助成を開始します。
〇その他 就職や婚姻をしている高校生等は助成を受けられません。
低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金を支給します
概要は以下のとおりです。詳しくは市ホームページや広報やない令和4年7月14日号でお知らせします。「ひとり親世帯分」と「ひとり親世帯以外分」の給付金は重複して受給できません。
●申請先・問い合わせ こどもサポート課 電話22-2111内線187,188
対象児童 平成16年4月2日~令和5年2月28日生まれの児童(障がい児の場合は平成14年4月2日生まれ以降)
給付額 児童1人当たり一律5万円
区分 ひとり親世帯分
支給対象/申請/支給予定
令和4年4月分の児童扶養手当受給者/不要/6月10日金曜日
公的年金等を受給し、令和4年4月分の児童扶養手当を受給していない人(児童扶養手当の支給限度額を下回る者に限る)/要(▼申請期間6月13日月曜日~令和5年2月28日火曜日▼昨年度受給した人など該当すると思われる人には申請書を送付します。)/申請受付後順次
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて家計が急変するなど、収入が児童扶養手当を受給している人と同じ水準となっている人(家計急変者)/要(▼申請期間6月13日月曜日~令和5年2月28日火曜日▼昨年度受給した人など該当すると思われる人には申請書を送付します。)/申請受付後順次
区分 ひとり親世帯以外分
支給対象/申請/支給予定
令和4年4月分児童手当または特別児童扶養手当受給者で令和4年度住民税均等割が非課税の人/不要▼7月上旬通知送付予定/7月中旬
上記以外で、対象児童を養育する令和4年度住民税均等割が非課税の人(例:高校生のみ養育する人、公務員)/要▼7月中旬申請受付開始予定/申請受付後順次
新型コロナウイルス感染症の影響を受け令和4年1月以降の収入が急変し、住民税均等割が非課税相当の収入となった人(家計急変者)/要▼7月中旬申請受付開始予定/申請受付後順次
休日夜間応急診療所を移転します
休日や平日夜間の応急的な診療・検査体制のさらなる充実を図るため、休日夜間応急診療所を移転します。
移転先 中央1丁目10-17(旧神出内科医院)
診療開始 7月3日日から※7月1日金曜日までは現在の診療所で診療します。
※位置図はPDF版または音訳版で確認してください。
○診療日・診療時間(受付は診療終了時間の30分前まで)
▼休日昼間 日曜日・祝日・お盆・年末年始
9時~12時/13時~17時
▼平日夜間 月曜日~金曜日
19時~22時
●問い合わせ
▼休日夜間応急診療所 電話22-9001(診療時間内のみ)
※電話番号に変更はありません。
※受診の際は事前に電話で連絡してください。
▼市保健センター 電話23-1190(平日8時30分~17時15分)
マイナポイント第2弾 実施中
6月30日木曜日から、新たに健康保険証の利用登録・公金受取口座の登録によるマイナポイントの取得が可能になります。最新情報は総務省ホームページで確認してください。
●問い合わせ・支援窓口 市民生活課 電話22-2111内線163
※手続きごとの付与ポイント額や取得条件などはPDF版または音訳版で確認してください。
※6月27日月曜日~29日水曜日はシステムメンテナンスのため、手続きできません。