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金剛寺の宝篋印塔 一基 昭和51年9月9日指定 | ![]() | |||
白雲山金剛寺境内にある宝篋印塔は、当寺の南東下の台地にあった天台宗清泰院の遺構である。 建武元年(1334)に、開基の供養塔として建立された。その後、清泰院が荒廃するに及んで、金剛寺中興の二世湛然が享保2年(1717)に補修し、現在地に移されたのは明治22年(1889)である。 笠、基礎などは当初のままで、相輪、塔身は後補(記録によると、享保2年)であるが、南北朝時代の形式を備えた優品である。 特に、基礎に「建武元年十月日建之」の陰刻があり、これは、金剛寺二世湛然の記録とも符合する。 なお、この建立年号は、山口県下の宝篋印塔のうちでは最古である。 石質 花崗岩 法量は次のとおり。 全長 304センチメートル 相輪 107センチメートル 笠 48センチメートル 塔身 33センチメートル 基礎 52センチメートル 基壇(2段) 64センチメートル | ||||