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特集 空き家にしない、空き家を放置しないために
近年、全国的に空き家が増加しています。管理されず放置された空き家は、防災・衛生など多くの面で周囲に悪影響を及ぼすことから社会問題となっています。今号では、柳井市の空き家の状況と取り組みを紹介します。
柳井市の空き家状況
空き家とは「居住、使用されていないことが常態化し、おおむね1年以上適切に管理されていないもの」とされています。
市内の空き家戸数は増加の一途をたどっており、平成15年からの15年間で約2倍に増加しています。これを空き家率に換算すると23.3%で、県内13市中最も高い数値です。
尾の上自治会 自治会長 井向さん
定期的に見回りを行うなどして空き家の把握に努めていますが、年々空き家の増加を感じています。
多くの場合、親族などが庭木の剪定や掃除などの管理を行っていますが、なかには庭木が道路にはみ出すなど管理が不十分なものや、そもそも管理されていない空き家があります。
そのようなときは所有者が分かれば連絡のうえ管理をお願いし、分からない場合は市に所有者の確認や連絡を依頼しています。
市の空き家戸数
15年間で約2倍に増加
年/空き家戸数
平成15年/2,170
平成20年/2,940
平成25年/3,410
平成30年/4,350
住宅・土地統計調査(総務省)より
市の空き家率※ 23.3%
※空き家率…空き家数/市内住宅総数
▼県内13市中最高値
▼市内全住宅のうち約1/4が空き家
▼全国の空き家率 13.6%
空き家は多くのリスクを抱えています
空き家は所有者だけでなく、周辺地域にもさまざまなリスクをもたらします。
地域のリスク
▼老朽化や地震などによる建物倒壊の恐れ
▼ごみの不法投棄や害虫の発生、野生動物の棲みつきによる環境悪化 など
所有者のリスク
▼不審者の侵入による家財の盗難や家屋への放火
▼屋根瓦の落下や壁の倒壊などで事故が発生した場合、責任を問われる場合がある など
相談事例を紹介します
空き家は所有者による適切な管理などが大切ですが、それが難しい場合はどのようにしたらよいのでしょうか。ここでは空き家に関する市などへの相談事例を紹介します。
1 相続問題に直面したAさんの事例
Aさん 司法書士へ相談しました
親類が亡くなり空き家を管理することになりましたが、仕事があり管理は困難なため売却しようと不動産会社へ相談しました。すると亡くなった人には子どもがおらず、兄弟や甥、姪など多くの人が相続の権利を持っており、その整理をしないと売却の手続きができないことが分かりました。
権利を持つ人の多さに個人で対応することは難しいと考え、司法書士に手続きをお願いし、無事に終えることができました。
山口県司法書士会 岩国支部長(柳井地区管轄) 吉弘さん
土地と家の登記をしていない場合、相続者が増え手続きに要する時間や費用が膨大になってしまうことがあります。そうなる前に、司法書士に相談してください。
●問い合わせ 山口県司法書士会 電話083-924-5220
2 売却したBさんの事例
Bさん 不動産会社へ相談しました
20年以上前に今の家を建てました。当時は両親と私たち夫婦、子ども2人の6人家族であったため大きな家を建てました。現在は両親と妻が亡くなり、子どもは県外で暮らしているため1人で生活しています。今の家は1人暮らしにはあまりに広く管理に不安があり、家を売却して子どもと同居することを考えました。
不動産会社へ相談すると、家の状態などから判断して売却可能だと言われ、無事に売却することができました。
山口県宅建協会 柳井支部長 主計さん
空き家を賃貸に出したい、売却したいなどの相談に応じています。築年数が経過したものでも構いませんので、まずは相談してください。
●問い合わせ 山口県宅地建物取引業協会柳井支部 電話23-2389
3 解体したCさんの事例
Cさん 市へ相談しました
両親が亡くなり実家が空き家になりました。時間のあるときに庭木を切るなど最低限の管理をしていましたが、瓦が落ちたことから急速に老朽化が進み倒壊の危険を感じるようになりました。
道路に面した場所にあるため、早急に解体したいと考え解体業者に相談したところ、市で解体費を補助していることを知りました。早速市へ相談し、費用の一部補助を受け解体することができました。
都市計画・建築課 西本 建築担当課長
近年、空き家の増加とともに市民の皆さんの関心が高まっており、空き家に関する市への相談件数は年々増加しています。市においても、さまざまな対策を講じています。
空き家セミナーを開催しました
10月27日水曜日、市役所にて空き家セミナーとして、空き家の利活用講座や弁護士、司法書士、宅地建物取引士による個別相談会を実施しました。参加者からは「いきなり弁護士や司法書士の事務所に行くのは敷居が高い。気軽に話ができて良かった」という声をいただきました。なかには県外から来柳し、実家の利活用について相談する人も見受けられました。市では空き家の利活用を検討する人の助けとなるよう、定期的に空き家セミナーを開催する予定です。
空き家等実態調査を実施しています
株式会社ゼンリン(市委託業者)が市発行の調査員証を携行し、外観目視により実施しています。写真撮影や近所の人に話を聞くことがありますので、ご理解とご協力をお願いします。
○調査期間 12月末まで(予定)
空き家所有者は適切な管理をお願いします
家は空き家にしないことが第一です。空き家にならないよう、現在の家の将来について活用方法や売却などを含めて考えておきましょう。やむを得ず空き家になってしまった場合は、定期的な掃除や庭木の剪定など適切な管理をお願いします。
所有する空き家や近所の空き家について、管理方法や利活用方法などの心配ごとがあれば気軽に相談してください。
●問い合わせ 都市計画・建築課 電話22-2111内線235
令和3年度 柳井市功労者表彰
11月22日月曜日、柳井市役所で令和3年度柳井市表彰式を挙行し、柳井市の発展に功績のあった方を表彰します。本年度の市功労者は、次の方々です。
●問い合わせ 総務課 電話22-2111内線430
市川良子 さん 83歳
平成23年から10年間、阿月地区婦人会長を務められ、婦人会活動を通じて社会教育活動に積極的に取り組まれるなど、婦人会活動の振興、社会教育の普及、充実に尽力されました。また、平成23年から10年間、阿月地区社会福祉協議会理事を務められ、地域福祉の向上に寄与されました。
新谷君代 さん 80歳
平成21年から12年間、日積地区婦人会長を務められ、婦人会活動を通じて社会教育活動に積極的に取り組まれるなど、婦人会活動の振興、社会教育の普及、充実に尽力されました。また、平成20年から13年間、日積地区社会福祉協議会理事を務められ、地域福祉の向上に寄与されました。
槇本正男 さん 77歳
平成14年7月に柳井市農業委員会委員に選任され、19年余にわたり地域農業の振興に尽力されるとともに地域の農業者のリーダーとして活躍されています。また、平成26年から6年間、柳井市農業委員会会長として、農業委員会の運営等に尽力されるなど柳井市の農業振興に寄与されました。
柳井市バドミントン協会
昭和58年12月に設立され、その後小学生大会を開催し、小学生の競技力強化に大きく寄与されました。これまでのバドミントン競技の普及活動を通じ、数々のトップアスリートを育成された功績は顕著です。
晴れ着姿で新たな門出 -柳井市成人祝賀式-
延期されていた令和3年柳井市成人祝賀式が10月23日土曜日、サンビームやないで開催されました。
式典では井原市長が「これだけの同級生が一同に集うのはこれからもおそらくないこと。若い力で多くのことに挑戦するとともに、家族への感謝の気持ちを大切にしてください」とお祝いを述べました。また新成人を代表して、河岡諒子さんと綿野和也さんが抱負を発表しました。
マスクの着用や例年行われていた式典後の懇親会の中止など新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を講じた上で実施され、式典終了後には中学校時代の恩師によるメッセージ動画が上映されました。新成人の皆さんはなごやかな雰囲気のなか、友人との久しぶりの再会を喜びあいました。
今年の新成人の対象は平成12・13年生まれの297人。この日はそのうち127人が出席しました。
新成人の抱負(要旨)
河岡諒子 さん
県外の大学に進学しさまざまな経験をする中で、ふるさと柳井への思いを再確認しました。卒業後は地元に戻り、現在学んでいる防災の知識を生かして人を守る仕事につきたいと思います。恩師からの「夢をあきらめない」という言葉を胸に、夢と希望を持って進んでいきます。
綿野和也 さん
昨年6月、時に命を奪う「あおり運転」が厳罰化されましたが、こうした危険な運転は心にゆとりがないために起こるものだと感じています。私は苦しい時こそ心にゆとりを持ち、周りの人を思いやる人になれるよう精進していきます。
令和3年度上半期 財政公表(令和3年4月~9月)
本市の令和3年度上半期財政状況を地方自治法第243条の3第1項の規定に基づきお知らせします。9月末現在の一般会計予算は、4月・6月・8月・9月補正により当初予算と比べ14億7,469万円増加し、167億769万円となっています。
■一般会計の状況
≪歳入≫
種類 予算額 収入済額
市税 47億1,620万円 68.7%
地方交付税 46億9,469万円 64.9%
国庫支出金 23億4,301万円 35.3%
市債 10億8,938万円 0.0%
県支出金 14億9,042万円 9.8%
譲与税・交付金等 9億4,806万円 53.7%
諸収入 9億721万円 33.8%
繰入金・繰越金 1億5,626万円 146.7%
使用料・手数料 2億1,734万円 45.5%
その他※ 1億4,512万円 45.4%
歳入額 167億769万円 50.7%
※その他は分担金・負担金、財産収入、寄附金の合計です。
≪歳出≫
種類 予算額 支出済額
民生費 56億441万円 33.9%
公債費 18億2,928万円 50.1%
土木費 8億4,700万円 19.2%
教育費 11億9,425万円 33.1%
総務費 17億3,612万円 34.8%
衛生費 10億3,099万円 37.2%
農林水産業費 9億4,836万円 23.5%
消防費 7億4,355万円 51.6%
商工費 11億9,551万円 77.6%
その他※ 15億7,822万円 63.4%
歳出額 167億769万円 41.3%
※その他は議会費、労働費、災害復旧費、諸支出金、予備費の合計です。
■特別会計の状況
会計名 区分 令和3年度予算額A 歳入(収入済額B・比率B/A(%)) 歳出(支出済額C・比率C/A(%))
国民健康保険事業会計 42億7,530万円 17億5,939万円 41.2 16億9,208万円 39.6
市有林野区事業会計 102万円 103万円 101.2 1万円 0.3
市営駐車場事業会計 369万円 118万円 32.1 119万円 32.4
介護保険事業会計
(保険事業勘定) 36億9,923万円 15億7,357万円 42.5 15億969万円 40.8
(サービス事業勘定) 754万円 338万円 44.8 232万円 30.8
後期高齢者医療事業会計 6億7,070万円 2億2,072万円 32.9 2億1,439万円 32.0
合計 86億5,748万円 35億5,927万円 41.1 34億1,968万円 39.5
■出資金等
区分 金額
平郡航路有限会社出資金 950万円
柳井市水道事業出資金 10億5,559万円
柳井地域広域水道用水供給事業出資金 72億2,566万円
柳井市土地開発公社出資金 1,000万円
(一財)やない花のまちづくり振興財団出捐金 1,000万円
株式会社周防ケーブルネット出資金 2,000万円
柳井市下水道事業出資金 2億8,901万円
その他の出資金等(30件) 1億6,040万円
合 計 87億8,016万円
■公有財産
区 分 土 地 建 物
行政財産 4,453,776.00平方メートル 182,948.03平方メートル
普通財産 2,250,837.58平方メートル 3,851.15平方メートル
■基金
区 分 金 額
財政調整基金 22億5,371万円
減債基金 2億7,687万円
教育基金 7,773万円
地域福祉基金 1億8,497万円
公共施設整備基金 8億3,603万円
ふるさと振興基金 3億2,016万円
その他の基金 21億9,204万円
合 計 61億4,151万円
■市債
区 分 金 額
一般会計 162億9,720万円
■一時借入金 なし
詳しくは財政課ホームページに掲載しています。
URL https://www.city-yanai.jp/soshiki/7/yosan.html
●問い合わせ 財政課 電話22-2111内線442
水道事業の業務状況
地方公営企業法第40条の2第1項の規定に基づき、柳井市水道事業の業務状況を公表します。
●問い合わせ 水道課 電話22-2111内線640
令和2年度決算の概要(令和2年4月~令和3年3月)
■事業概要
給水戸数 年間総配水量 建設改良事業費
13,093戸 3,172,629㎥ 2億1,485万円
■収益・費用
○収益
営業収益 6億8,695万円
営業外収益 3億8,026万円
計 10億6,721万円
○費用
営業費用 9億6,685万円
営業外費用 4,462万円
特別損失 36万円
計 10億1,183万円
当年度純利益 5,538万円
■資産・負債・資本
○資産
固定資産 58億2,283万円
流動資産 15億163万円
計 73億2,446万円
○負債・資本
負債 37億3,053万円
繰延収益 12億6,611万円
資本金 17億9,276万円
剰余金 5億3,506万円
計 73億2,446万円
令和3年度上半期(令和3年4月~9月)
■事業概要
給水戸数 給水人口 配水量 配水管整備
13,139戸 24,073人 1,562,873㎥ 813.8m
■収益・費用
○収益
営業収益 3億3,316万円
営業外収益 1億6,156万円
特別利益 0万円
計 4億9,472万円
○費用
営業費用 3億5,804万円
営業外費用 2,012万円
特別損失 0万円
計 3億7,816万円
当期純利益 1億1,656万円
■資産・負債・資本
○資産
固定資産 57億4,772万円
流動資産 15億386万円
計 72億5,158万円
○負債・資本
負債 35億5,031万円
繰延収益 12億3,145万円
資本金 18億5,130万円
剰余金 5億196万円
未処分利益剰余金 1億1,656万円
計 72億5,158万円
下水道事業の業務状況
地方公営企業法第40条の2第1項の規定に基づき、柳井市下水道事業の業務状況を公表します。
●問い合わせ 下水道課 電話22-2111内線291
令和2年度決算の概要(令和2年4月~令和3年3月)
■事業概要
水洗化戸数 処理水量 建設改良事業費
5,946戸 1,500,754㎥ 7億1,466万円
■収益・費用
○収益
営業収益 3億4,679万円
営業外収益 7億9,327万円
特別利益 82万円
計 11億4,088万円
○費用
営業費用 9億7,397万円
営業外費用 1億3,933万円
特別損失 2,758万円
計 11億4,088万円
当年度純利益 0万円
■資産・負債・資本
○資産
固定資産 191億1,648万円
流動資産 3億8,136万円
計 194億9,784万円
○負債・資本
負債 75億370万円
繰延収益 75億371万円
資本金 39億3,119万円
剰余金 5億5,924万円
計 194億9,784万円
令和3年度上半期(令和3年4月~9月)
■事業概要
水洗化戸数 処理水量 建設改良事業費
5,960戸 786,160㎥ 9,030万円
■収益・費用
○収益
営業収益 2億2,243万円
営業外収益 5億3,536万円
計 7億5,779万円
○費用
営業費用 6億9,866万円
営業外費用 5,913万円
計 7億5,779万円
当期純利益 0万円
■資産・負債・資本
○資産
固定資産 186億714万円
流動資産 4億305万円
計 190億1,019万円
○負債・資本
負債 68億8,944万円
繰延収益 74億3,032万円
資本金 41億3,119万円
剰余金 5億5,924万円
計 190億1,019万円